長距離列車
長距離特快列車の特徴

しかし広大な国土を持つ中国では、ほとんどの路線はいくつもの省を跨ぎ、大都市と地方都市と結んでいるため、片道2000km以上、所要時間20時間以上の列車が数多く運行しており、なかには、2泊3日かけて走り続ける列車も少なくない。
現在の長距離列車は、相次ぐダイヤ改正で列車の速度向上と、所要時間短縮が比例しており、移動時間の面でだいぶ速くなった。なかでも特快は停車駅が少なく、平均速度も主力幹線上なら100km/h以上出すため、2000kmの距離なら20時間を切ってしまう列車もあるのだ。
日本の寝台列車よりも速く、新幹線と同じレール幅で走行も安定しており、なにより車両によっては、料金を安く上げることができる長距離列車。何時間もかけて、大陸の上をひたすら走る列車旅の楽しみを味わってみてはいかがだろうか?
知っておいてほしい知識

また車内での衣服の着替えですが、硬臥・軟臥はカーテンがありません。万が一着替え中に貴重品を見られるかもしれないので、着替えないでおいたほうがいいかもしれません、ホテルに着いてシャワーを浴びるなり、下着を交換するほうが懸命です。またトイレで行うという手もありますが、トイレでの着替えだと中は汚いし、ほとんどの車輌の便器は垂れ流しだから、そこに貴重品を落したら最後です。
ほとんどの長距離列車は首都と地方を結ぶ路線です。したがって地方での低所得者が乗れるように、硬座が多く編成されています。特に成都や重慶をはじめとする西南地区は寝台より硬座の方が多いのが特徴です。これは中国全土の民工(出稼ぎ)出身の中で割合を占めるのが四川省&重慶市だからです。人の流れが常に多いため、切符は北京から四川方面に行く場合でも入手は容易ではないし、四川から北京に戻る際は、毎日寝台はほぼ売り切れですので注意してください。この問題は四川に限らず、雲南や新疆でも同じことが当てはまります。
また長距離列車に乗車する際は、必ず寝台を選択してください。硬座でもかまいませんが、特快とはいえ、列車員から人間扱いされない場合もあります。治安の不安、窮屈な空間は乗客の体力と精神を激しく消耗させます。列車から降りて、宿泊先のホテルで体調を崩したという話は良く聞きます。列車内で補票をするという手もありますが、寝台に空きがなければ意味無いです。
ですから長距離列車に乗る場合、寝台切符購入はあらかじめ乗車日○日前発売開始とともに自力で買いに行くか、旅行代会社に頼む方法がベストです。
けれども日本にいる間は絶対20時間を超える乗車体験はなかなか出来ませんので、機会があれば是非トライしてみてください。