甬台温線の開通

上海から東南部の福州まで動車組でわずか6時間!

動車組広告  09年9月28日より、杭州〜寧波〜温州〜福州を結ぶ甬台温線ならび温福線が開通した。この路線は時速250キロの高速規格を持つ路線で、寧波より沿岸の都市を経由。これまで盲腸線の起点駅としか存在価値がなかった浙江省ならび福建省の沿岸都市を一気に繋ぐことで、利便性がさらに増している。
 同路線は、国の重点鉄道網計画の一項目になっており、最終的には泉州、厦門、汕頭などを経由して深センの福田まで結ばれる。09年11月に福州〜厦門間の開通を目指して、最終調整が行なわれる模様だ。
 使用される列車はすべて動車組。現在、長編成のCRH1Bと短編成のCRH2が採用されており、上海から福州まで最短5時間38分、また杭州から福州まで4時間19分のダイヤが組み込まれており、上海発、杭州発、寧波発を含めると、全体で20本の列車が運行している。

甬台温線地図  高速鉄道を運行させることを前提に建設が進められた甬台温鉄路は、すべての沿線に柵を設け、交差する道路はすべて高架や地下道で対応している。浙江省内でも一、二を争う技術を用いた最高の高速鉄道だ。試験運転期間中は和諧号が担当し、最高時速は250キロに到達した。
 そして、上海鉄路局道口管理事務所では、同路線開通後、24時間の営業体制で1日19本の動車組の運転を計画している。さらに年末は28本に増加。将来的には1日56本の運行体制を確立し、30分間隔の発車の設定が見込まれる。
 また動車組が正式に開業すれば、大学本科生卒業の人材80名を採用し、各部署で教育を行なったあと、同路線に配置され1年の試験勤務を経て正式に正社員として採用される。

 甬台温鉄路は、北は寧波を起点とし、寧海、三門、臨海、台州、台州南(貨物)、温嶺、楽清、紳紡、雁蕩、永嘉、温州、温州南(貨物)の13ヶ所の途中駅を設置し、全線開業までの工期は4年。ほかに温福鉄路の浙江区間の瑞安北(ぐん)、瑞安、鰲江、蒼南の4駅が建設され、工期は4年半となる。
 

成渝和諧動車組

 09年9月26日から成都〜重慶北間でいよいよ動車組が走ることになった。動車組の運行により、従来4時間近くかかっていた同区間は2時間で結ばれる。この動車組は達成線(達州〜成都)と遂渝(遂寧〜重慶北)を経由しており、なかでも達成線は05年より複線の建設と路線の補強などの整備を行なった結果、遂寧〜成都間で時速200キロ運行可能にしている。 そして、今年の6月30日には達成線の線路整備が完成。国慶節前夜の9月26日には晴れて動車組が開通することとなったのだ。
 新しい動車組は成都〜重慶北間を時速200キロで営業運転を行い、同区間の所要時間3.5時間から1.5時間短縮した2時間で運行可能となった。動車組はCRH1で1日7本同区間を運行する。
 
※甬台温線の最新時刻表はこちら
※成都〜重慶北間の最新時刻表はこちら